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北広島町在住のクリエイターmanboがビール片手にだらだら書く自己中な日記です。


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小さいおうち、読みました?

小さいおうち、読みました?_e0115516_23241160.jpg

いつの間にやら激写、の図↑

実は先週のベッド読本が久しぶりに小説でして、
ここんとこ、写真のきれいな本とか、3Dの目の疲れを取る本とか、
本当に読んどかなといけない本とかでしたので


で、何を読んでたかというと、中島京子さんの「小さいおうち」。

去年だったかな、映画にもなりましたよね。
映画館でこの映画のポスター見ましたけども、
なんか他のを観に行った時でしたから観てないんです、ジョブズだったかな?

あまり女性の作家さんのを読まないので、
何となく、小川洋子さん的な、不安を感じながら読んでました。

予定調和的な絵に描いたような幸せの中・・・、
あれ?いつの間にか下腹に短刀がささっとるやんけー!
何じゃこりゃあ!と、なるんじゃないかなと。

とにかく恐る恐る読んでいたわけです。

幸福と豊かさは比例する、かのような、前半から、
徐々に戦争の影が伸びていく後半。

そんな中でも常に努力と改善を続ける登場人物たち。

個人の価値観が、人生をつくるんだなあ、と、
改めて深くふか〜く感じます。

映画「それでも夜は明ける」の中での最も印象的だった一言、

「あいつらは生まれながらの奴隷だ」

それは、序盤の奴隷船の中で女性が犯されそうになった時、
「おまえも周りの奴らのようにおとなしくしておけ」
と、助けようとした人に向かって悪い奴が言った時、言い返したセリフです。

その人はすぐに殺されてしまい、事態は最悪の方向に進みますが、
やはり、状況や環境よりも、個人の持つ価値観に勝るものはないのではないかと。

この小説に出てくる時子奥様は生まれつきのお嬢様で、
最後までお嬢様ですし、タキもまた然り、最後まで女中的な生き方です。

まあ、お嬢様とか女中とか奴隷とか、どれも小さな社会の中の言葉だから、
それ自体、そもそもおかしいんだろうけど、

価値観は志をつくるし、価値観は言葉に出るし、それ自体が生き方、
個人のひととなり、となると思う。

その人の価値観がその人の生きる道を選ぶ、と、
この小説にとても深く感じた。

人は誰でも幸せを望むべきであって、
個人の幸せや幸福が、全体の幸せに直結していると思う。

ここで一つ。
個人の幸せはエゴとイコールではない。

個人の幸せには、自己責任の覚悟が常に伴うけれど、
エゴには常に他力的で、エクスキューズが伴う。
そして、エゴは個人の幸せを嫌う。

この小説の主人公は、過去を捏造している。
しかも。
主人の名誉のためなら、してはいけない捏造だ。
フィクションは、それ事態は、悪いことではない。

けど、なぜそんな必要があったのか。

それは、エゴだったから。
エゴはひとを蝕み、その実体のない罪悪感からは逃れられない。
エゴは愛ではないのだから、いつまでも言い訳が必要になる。

エゴは闇。
エゴは欲。

とにかく、小さいおうち、読んだ直後に断水になったりして、
いろんな意味で影響を受けちゃったけど、
個人の幸せという名に隠れたエゴがのさばっている日本の世論の闇、
というのが、個人的感想。

眠い、、お休みなさい!
by manboblog | 2016-01-31 00:08 | 日々のつぶやき